映画【ブラック・バタフライ】そろそろ帰って欲しいんだけどなー……が言えない予測不可能サスペンス(ネタバレ感想)

投稿者: | 2020年4月18日

ブラック・バタフライ


IMDbより

公開年:2017年
制作国:アメリカ/スペイン
原題:Black Butterfly
監督:ブライアン・グッドマン
製作:シルビオ・ムラグリア、アンドレア・レルボリーノ
モニカ・バガルディ、アレクサンドラ・クリム、他
製作総指揮:ミカエル・ビレーン、バリー・ブルッカー
スタン・ワートリーブ、ジェイソン・ギャレット
デビッド・ロジャース、アンソニー・マストロマウロ、他
出演:アントニオ・バンデラス
ジョナサン・リース=マイヤーズ、パイパー・ペラーボ、他

STORY
4年前に愛する妻が去って以来、スランプに陥り書くことができなくなってしまった作家のポール。
ある日、不動産屋で働くローラとダイナーで待ち合わせしていた彼は、
そこで男と口論になり、ジャックという男に助けられる。

(映画.comより)

二転三転する感じのサスペンスが大好物すぎるケント・ビターです。
この作品、予測不可能サスペンス!的なキャッチコピーだったのですが、
正直そのウリだとぶっ飛び展開(SF的になる本当に予測不可能な作品とか)
が多くてちょっとうーーん、となる事が多いのですが、
この作品は見事に最後までうおおおお!!とテンションを上げさせてくれました。
いや本当、事前情報ゼロで観たから本当ずーーーっと怖かった!

結末含めネタバレしています!

何が今後の展開のトリガーになるか分からない話が面白い!

突如失踪した妻、そしてそれ以降気落ちして筆が乗らない作家、
ポール(アントニオ・バンデラス)が主人公の孤独男物語です。

自分の家を売ろうとしますが、不動産会社の女性に対してアプローチしたり、
緩やかに運転するデカイ車にクラクションを鳴らしまくったりと、
全体的に行儀の良くないキャラという第一印象。

が!その行為の結果、相手の運転手に絡まれるという
なんか現実の日本社会でもありそうな感じになり一触即発ムード!!

そこを過剰防衛レベルで助けてくれたのがもう1人の主人公、
バックパッカーのジャック(ジョナサン・リース=マイヤーズ)。

ポールは出来心でジャックをお礼の為に家に招くのです。

で、事前情報がないとこのあたりでめちゃくちゃ怖くなってくるんです。

先程ジャックが撃退したあの突っかかってきた運転手、
奴が陰ながら追跡してきて、復讐してくるような話なんじゃないか?と。


IMDbより

上記がポールの家なんですけど、四方どこからでも狙われそうな気がして怖い!
ポールの車も外に置いてるからそれで居住がバレるかもしれない!

自宅シーンでも、意図的に思えるくらい窓が映ってるカットが多く、
いきなり運転手が顔を出してくる恐怖演出ないよね?と不安になる。

俺んちのプレステやりたいの分かるけどそろそろ帰って…が言えない(俺)

ポールが親切心で泊まらせてあげたジャックは、翌日になっても帰ってくれない。

この家好きだぜ、とお手伝いを色々してくれた序盤のジャック

IMDbより

暖炉あったけー!と、完全に住みつく気満々の中盤のジャック

IMDbより

ジャック「ドアが壊れかけてるから修理してあげるよ!」
ポール「え、いや、いいよ別に……。だって、ドア直すの何日もかかるし……」
ジャック「大丈夫!それまで滞在して責任持ってやっからさ!」

みたいな感じで、次から次に理由をつけて滞在を伸ばしまくるジャック。

皆さんも小中学校の頃の思い出で、友達が家に遊びに来た時に、
俺んちの常識だと17時くらいには帰ってくれるよね、おうちの人も心配するし、
という感じなのにバリバリ相手が19時くらいまで居座りそうな時、
俺んち19時から夕食なんだよもうさすがに帰ってよ……
と言いたいが何故だか言えないあの歯がゆさ、分かりますよね!
そんな歯がゆさで困惑するアントニオ・バンデラスさんの困り顔が中盤ずっと続きます。

あれ、うまい事言って永遠に居候しようとしてる?

ポールが食費すら払えないくらいまともに作品を書けなくなっている為、
ジャックはある提案をします。

ジャック「じゃあさ、俺との出会いとかをテーマにして、
なんか一本作品を書いちゃいなよ!!」

……なんて無茶苦茶な!!

まあつまりそれは、
俺が作品の主人公になるぜ!!的な目立ちたい精神も感じられるし、
書き終わるまで主役の一人である俺は滞在します宣言でもある。

そんな途方もない提案をポールはまさかの受け入れる

ジャックはゴーストライター志望ですらあるのか、
ポールが書いている途中経過を全ボツにして、
「こういう展開に変えろよ!」と指示したりもしてくる。

挙句、寝てたら急に首元にナイフ当ててきて
「どうだ!怖いだろ!」と脅したりと、スパルタを超えてサイコな面が目立つ。

なんか、スティーブン・キングの『ミザリー』っぽくなってきたぞ!

ついに殺人!そこでケント・ビターの灰色の脳は気付いた!

序盤で登場した口説かれた不動産会社の女性が再登場するも、
やってきた車を湖に落とされ、銃で脅されるというヘヴィな展開。


IMDbより

そこから先も、家に来た警察官にSOSをポールが出したら
怒り狂ったジャックが警察官を射殺する、
挙句、なんかよく分からない監禁タイムみたいなのが始まり、
女性も殺されてしまったっぽい(キャーという声が上がり死んでた)。

ここで、推理がよく外れる私にもはっきりと真相がわかりました。

そうです、これは全て、ポールに書かせる為に
ショック療法的にサスペンスを疑似体験させてるんだと!!

だって、警察官が撃たれたところも車の中で分かりにくいし、
女性が殺されたのもキャーで次の瞬間死んでるし、なんか不自然!
郵便配達員の女性が行方不明になっているみたいな謎の情報も途中で入るけど
そのあたりとかも突然のぶっ込んできたサスペンス要素っぽいし。

そうだ、全員で協力してるんだ!
さしずめ、序盤でいなくなったっきりの妻が、理由が駆け落ちとかで、
でもポールの現状を知って力になりたくエキストラを雇った、とかか?

うん、今回はしっくり来たぞ俺の推理!
身体は大人、生活スタイルは子供!その名は名探偵ケント!

違った、実は全ての犯人はポールだった……!!

この作品はサスペンス好きを本当に分かってらっしゃる!!!

実は、過去に妻が行方不明になったのも、郵便配達員の女性の行方不明も、
全てはポールがやった事だった……!
殺した女性達の持ち物を収集するサイコパス殺人者だったのです!!


IMDbより

そう、実は全て最初から彼をマークしていた警察が一丸となり、
刑事であるジャックが証拠探しの為に単身乗り込み、
おっちゃん作家との男二人の共同生活を開始。

そのきっかけになった絡んできた運転手も刑事、
不動産会社の女性も刑事。

すごい!!!これぞ読み取れない表情を演じ続けた
バンデラスさんだからこそ出来たまさしく予測不可能展開サスペンス!!
大満足!!!!!!!!!!!!!

と思ったら!!なんと!!大傑作確定!!

次の瞬間、ハッ!!と目覚めるポール。
前のシーンでは手錠をされていたが今は特にない。

そう、全てはポールが犯人だったという展開の
夢オチだったのです!!!!

ジャックの登場の前までは全て現実。
そうして、書けなくなったポールはこの夢を思い出し、
タイプライターを打ち始める、という再生の瞬間で終わり。

本当にこのラストの数秒の時に、
うおおおおおお!!と心躍りました。

本来映画の夢オチは禁じ手的なところがありますけど、
何重にも展開が逆転してのラストに持ってきたわけで、
これはもう、サスペンスとしては最高レベルと言わざるを得ないのではないか。

登場人物も多くないのと舞台のほとんどが自宅なので
俳優に求められる負荷が非常に大きい作品だと思うのですが、
見事に視聴者を釘づけにしてくれた作品だと思います。

いわゆるサスペンス要素としては思い返すとそこまで強くはなく
どちらかというと、なかなか帰ってくれない居候の狂気とか
そういった部分でのスリラー要素が本当に怖い作品でした。

本当に素晴らしい!!観た記憶をリセット出来るならまた観たい!
リセットできなくてもいつか観返したい!!本当におもしろこわかった!

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