映画【人狼ゲーム ラヴァーズ】全員がこなれてきた人狼ゲーム(ネタバレ感想)

投稿者: | 2019年10月13日

人狼ゲーム ラヴァーズ


(C)2017「人狼ゲーム ラヴァーズ」製作委員会/映画.comより

公開年:2017年
製作国:日本
監督:綾部真弥
原作:川上亮
脚本:川上亮、綾部真弥
出演:古畑星夏、佐生雪
平田雄也、溝口恵、他
レイティング:PG12+

STORY
過去にも同様の生き残りをかけたゲームに
参加経験のある人間たちが集められ、人狼ゲームがスタートする。
家族を借金地獄から救うためにゲームに参加した高野蘭子には、
「人狼」に加えて新たな役職「恋人」が与えられ、
新ルールに参加者が混乱する中、蘭子は勝利を目指すが……。

(映画.comより)

これまでの人狼ゲームシリーズについてもレビューしています。
それぞれネタバレありですのでご注意ください!

1作目:人狼ゲーム
2作目:人狼ゲーム ビーストサイド
3作目:人狼ゲーム クレイジーフォックス
4作目:人狼ゲーム プリズン・ブレイク

本ブログについても結末含めてネタバレしています!

だんだん参加者率が高くなってる

前作の時のレビューでも書きましたが、
シリーズを進めていくごとに「これマジ?」「本当に死ぬの?」
とか言いながら一部が「冗談だよねー」とふざけたりとか、
みたいな序盤の展開は大幅に削られ、今作は優等生風男子が、
「僕は経験者なんでこれ全部本物ですから!」
と足早に説明する展開から始まり、なんだかんだ話している内に
全員が経験者だと判明します。


(C)2017「人狼ゲーム ラヴァーズ」製作委員会/映画.comより

上のジャケットの『全員、人殺し』って
キャッチコピーとしてかなりインパクトありますよね。
ただ、『全員、人狼経験者』っていうのは、
今見て「あれ、そんな話あったっけ?」ってなりました。
なんか絶対人狼経験した事無いっぽいキャラが2人くらいいたけど…。

今更だけど自己紹介にこれいるのかな

「あの、山田太郎、1年です」
「チッ……。ジョン・スミス、2年」
「ジェーン・ドゥ、あたしも……2年」

みたいな感じで自己紹介に必ず学年が付いてくるんだけど、
(上記の名前のキャラはいません、念のため)
毎回思うんだが学年ってここで関係あるんでしょうかね。
実際あんまり関係してこないんですよね。
(強いて言えば下級生が上級生をさん付けするくらい)
と、早速ツッコミ失礼しました!

しつこく触れる、邦画の会話シーン静か問題

今作については、基本的に感情の表現が
叫ぶ(怒鳴る)Or しくしく泣く
にほぼ統一されています。ちなみにほぼ叫ぶ

この叫ぶ(怒鳴る)はパターンがほぼ一緒なので

「うぞづいでんのお前だろーーー!!」


「ふざげんなああーーーー!!」


「でめえが人狼だろーーー!!」


「いいがげんにじろーーー!!」

全体的に濁音感が強かったりします。

あと今回ははっきりいってシリーズ中特に
叫ぶシーンと会話シーンの音の大きさに差がありすぎる。

今回はもっとも舞台っぽいかも

2日目の夜かな、20時の投票前の話し合いのシーンで
カメラがグルグル回る中で醜くののしり合う人々。
ここがワンカットで5分くらい続いているのは
舞台のようなリアルな感じで引き付けられます!

今更ツッコミ:吊るという共通ワードと、とうひょーー!

シリーズ通して、20時の指名で誰か1人を殺す事を
「吊る」とみんな言っています。
首絞めワイヤーのイメージが強いのかもしれないんだけど、
そうじゃないシリーズもあるけど、毎回毎回言い方が
今回はコイツを吊ろう!」と示し合わせている感じが…うん。

もうひとつは、20時の投票時間のタイミングで
「とうひょーーーー!!!せーーーーのっ!!!」
これもシリーズ通してリズム感がだいたい同じです。

もうそろそろ新パターンが欲しいかな。

罪悪感の中で人を殺すから尚更観ていて辛い

今回、主人公の蘭子が言葉遣いもヤンキー系で、
なんで全く投票タイムで候補に挙がらないのかってくらい
貞子みたいな表情で座っていてヤバそうな感じがプンプン。
そして彼女が人狼なのです。

美人すぎて怖いやつです

(C)2017「人狼ゲーム ラヴァーズ」製作委員会/映画.comより

そして相方の人狼の虎之介も見た感じがヤンキー系の男で、
彼女を裏切るわ、人狼による襲撃タイム前には
ナイフでヒュッヒュって予行練習してるわけで相当ヤバそうなキャラ。

右が彼で、左はそんな彼に裏切られて死ぬ彼女

(C)2017「人狼ゲーム ラヴァーズ」製作委員会/映画.comより

実は彼もかなりこのゲームの不条理さに怒っており、
彼女の事も本当に愛していたようで、涙を流しながら
無理矢理彼女を死なせるという痛々しいシーンがあるだけでなく、
人狼による夜間の村人襲撃で襲った女子の
「なんでもするから殺さないで」という声に対して
「じゃあ死んでよ。なんでもするんでしょ、死んでよ」
とビンタをしまくり、そのまま顔面を連続殴打します。

シリーズ中でも個人的に特にキツイと思ったこの顔面連続殴打で
彼女は無残すぎる死に方をしまうのですが、
虎之介君の「じゃあ死んでよ」という訴えかけは、
「殺したくない」という心理から出た言葉なんだろうな、
とこのシーンは特に痛々しく観ました。

今までのシリーズの人狼の襲撃シーンって、
土屋太鳳さんがなんかかぶって顔を隠した状態で踊りながら
部屋に侵入して村人を殺害するクレイジーなやつとか、
あとは人狼同士で「今日殺すは君、明日は僕がやるから」とか
「え、今日もまた私かよ!ずるいよ!」
みたいなかなり軽いノリでやってるようなところが多いと思ったので、
今作は襲撃シーンの後の放心とか、リアルな苦しみが描かれていたと思いました。

私、あなたたちに協力しますキャラ

ひなたという末期がんキャラが出てきて、
蘭子と、そして一香という女子をサブ役職の恋人に指名します。
(キューピッドという、恋人を指名するだけの役職)

あまりに不幸、その幸薄そうな感じが観る側にもダメージを与える…

(C)2017「人狼ゲーム ラヴァーズ」製作委員会/映画.comより

蘭子と同じく目力強すぎてよくキレる美人、一香

(C)2017「人狼ゲーム ラヴァーズ」製作委員会/映画.comより

が、蘭子は人狼、ひなたと一香は村人です。
で、恋人の勝利条件は生き残る事で、
片方が死ぬともう一方も死ぬ

人狼の勝利条件は村人と同数になる事。
人狼の勝利と恋人の勝利が重なったら恋人+キューピッド優先

なので、とにかく蘭子、一香が生きていないといけない。

そんな中ひなたは、自分はどうせ病気で死んでしまうので、
2人に協力すると申し出てくれます。

と…。

なんて優しい子なんだ!!!
だけど献身的すぎて、多分この子は実は病気ではなくて、
この設定を使って最後に裏切って何かしてくるだろう…!!!!

と思ったら本当に病気で、最期は蘭子の嘘に付き合い
自らが指名される流れを作って、
蘭子に「生きて」と伝えて死ぬというあまりに可哀そうなラストでした。
番狂わせかと思ったらこういう本当に優しい子もいる、
それがシリーズ通して2作目以外にあんまりいなかった気がするから
彼女の死の間際の涙は本当に打たれました。

桁がデカくてリアリティが急に消える

前作で出てきた、
「人狼ゲームは、見ている側が賭けをしているんだ!」
という最近マンネリ化してきた設定。
今作では、これまで見て賭ける側にいたが借金がかさんだ為
参加者側に降格させられたキャラがついに登場!!

その人曰く、

人狼ゲームの賭けに参加するには入会金1億円が必要

だそうです。

どんだけ桁がデカイんだよ!!

しかも、そいつ含めて賭け参加者の多くは高校生なんだって。

……どこのバブリーな国だよ!
入会金数百円すら渋るこの世の中で、1億ですと!

これはあれですね、福本信行先生の『銀と金』に出てくる
西条という銀行のお偉いさんの大学生の息子レベルですね。
彼も確か数億円までは自由に使えていたけど、
あの話自体がお金のパワーインフレになっていた作品ですからね。
最後の方は麻雀で数百億円の勝負とかしていたよな…。

今までで一番後味悪いEND

結局、色々端折りますがひなたの願い通り、
蘭子と一香が優勝します。
4回くらい優勝したらそこで解放+賞金1億円らしいのですが、
どうやら2人ともそれを満たしたみたいで1億山分け!!

が、一香はどうやら過去数回のゲームの中で
大切な人を死なせてしまったからか分からないのですが、
運営に憤っていたので黒幕の正体を突き止めるまで
居残りして何回でも再チャレンジする!!
という謎の意欲を示します。

多分、何回参加しても突き止めるのは無理だと思うんだけど…。

で、蘭子はその話を聞いた次の瞬間、
一香を屋上から突き落として殺害。

どうやら蘭子の父親もこれの賭ける側にいるらしく、
賭ける金がなくなったので、掛け金代わりに
蘭子を差し出したので蘭子は参加する事になった、という事を
前述の降格セレブ野郎から聞きました。
ひどい父親だ…。どうしても家に帰りたかった蘭子としては
もはや家は帰りたい場所ではなくなってしまった……!

妹もいるのですが、姉である自分が選ばれた事で絶望した蘭子はまさかの、

「自分もこの後は賭ける側に混ぜて!
もう1人の優勝者はいないから賞金独り占めで入会金の1億円はある。

そして今後参加する為の賭け金については、妹を差し出す!」

と訴えかけるという最悪ENDとなりました。

あたしも賭けたい!と頼んでるシーン。なお、事前に参加者の遺体を片づけたようだ。

(C)2017「人狼ゲーム ラヴァーズ」製作委員会/映画.comより

そんな自分が何故かモニターに映されるという謎の恥ずかしいやつ

(C)2017「人狼ゲーム ラヴァーズ」製作委員会/映画.comより

今までのシリーズのラストですと、
主人公は主人公だから必ず生き残るまではいいとして
ひたすら運営に対してブチ切れるとか、
2回戦があると知り絶望するとか、拒否のために逃げるとか、
それまで容赦なく周りを切り捨てる主人公が半数くらいいたのに
ラストには運営側への怒りの感情に満たされるんです。

が今回は、ヤンキーっぽい口調のまま突っ走った蘭子は
葛藤しながらも共に殺人に手を染めた人狼の仲間だったり
自分達が生きる為に犠牲になってくれた仲間だったり、
色々な悲しみを乗り越えてきた感じが特に大きかったので
バトルロワイアルの相馬光子さんの「奪われたから奪う方に回るだけよ」
みたいな方向転換をラストに持っていく事に衝撃を受けました。

蘭子の行く末が気になりますが、このシリーズ、
出たキャラは次回作以降は一切出てこないからこのまま終了。

まとめ

人狼ゲームで高校生たちが殺し合うという倫理的にやばいけれど
物語の展開としてはシリーズ化させるほど膨らませるのが難しそうな話が
毎回新役職とかサブ役職とかが出てきたりとか
シリーズを追うごとに経験者率が高くなっていくとか
そういうマイナーチェンジでついに5作目まで来ました。

シリーズ共通して気になるのは、夜間の人狼襲撃シーンで
自分達の叫んでいる声が明らかに
隣の部屋の村人とかに届きそうなのに届かないとか、
セーターとか返り血が超べっとり付いているのを
夜間に水道でシャバシャバして乾くのかどうか怪しい数時間後、
翌朝にはクリーニング済みなレベルで普通に着てる、とか
(ちなみにシャワーも無さそうなので顔とか身体の血も水洗いするだけ)
夜間の人狼襲撃をした際に迎え撃つ村人は抵抗不可能=死ぬの確定なのに
ほとんどのシリーズで部屋でラスボスみたいなどっしりした風格で
「ふうん、やっぱりアンタだったんだ」みたいに待ってる奴がいる
とかかな…。細かすぎてすみません!
でもなんだかんだで観てしまうのは面白いからなんだと思う。
会話と叫びと音楽で音量調節がすごい大変だけど。

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