映画【ロスト・メモリー】たまにある少女幽霊系ホラーか…いや、サスペンス!(ネタバレ感想)

投稿者: | 2019年10月3日

ロスト・メモリー


(C)WUSTEFILMOST/WUSTEFILMGMBH/
MAGNOLIAFILMPRODUKTIONGMBH/ZDF/映画.comより

公開年:2013年
製作国:ドイツ
原題:Du hast es versprochen/Forgotten
監督:アレックス・シュミット
脚本:アレックス・シュミット
撮影:ウェディゴ・フォン・シュルツェンドーフ
出演:ミナ・タンデル、ラウラ・デ・ベーア
カタリナ・タルバッハ、マックス・リーメルト、他
レイティング:PG12+

STORY
地元病院で医師として働くハンナのもとに、幼い頃親友だったクラリッサが患者としてやってくる。
それをきっかけに2人は旧交を温め、子ども時代に互いの両親とバカンスへ出かけた小さな島を訪れることに。
しかし、島には不気味な雰囲気が漂い、住民のマリアは失踪して行方がわからなくなっていた。
2人は子どものころに一緒に遊んだはずのマリアの存在をすっかり忘れ去っていたことをいぶかしく思い、過去を探り始めるが……。

(映画.comより)

おっ、サスペンスっぽいな!!ドキドキ。と観始めた映画が、
超常現象的なホラー映画(つまりミステリの種明かしがないようなもの)とか
SF的なSF映画だったりとか(つまり種明かし……)、
みたいな映画はミステリー好きの自分としてはガッカリ要素なのですが、
この作品はまさかのその逆、ホラーかと思ったらサスペンスでした。

ちなみに、


IMDbより

こちらがオリジナル版のポスター。
上の方と比べると、これは完全にホラー映画な感じですね。
背後の女の子が怖すぎる!!!
ラストを知るとあの子の表情が逆に切なくなるんですけどね…。

結末含めてネタバレしています!!

全体が白っぽい映像、音楽はオペラみたいな緩急

回想シーンと現在のシーンが交錯しますが、
基本的にはずっと霧がかった感じの背景でした。


(C)WUSTEFILMOST/WUSTEFILMGMBH/
MAGNOLIAFILMPRODUKTIONGMBH/ZDF/映画.comより

友人のクラリッサに誘われて、主人公のハンナ
娘のレアも連れて共に孤島に来ているのですが、
誘った側のクラリッサなら分かるがハンナも当初テンションが高い。
孤島は寂れててバカンス感ゼロなのに(まあすぐテンション下がるけど)。

音楽は、恐怖感を煽ってますよ!!と言わんばかりで
場面場面で恐ろしく大音量で流れます。

思い出し系か!?

子供時代、この孤島にいた時マリアという女の子と仲が良かったとの事だが、
ハンナは全く覚えていなかったので、クラリッサはドン引き。
ちなみにマリアはその頃くらいに行方不明になったそうです。事件の匂い!

だが、思い出の地を歩いている内に随所随所で記憶が蘇り、
そして同時に謎の少女の囁き声が聞こえてくる。
たまに少女っぽい誰かが侵入したりもしてくる。

なるほど、記憶喪失系ホラーだな!
きっと少女の霊が何かを訴えかけているんだよな!

手前がハンナで奥が霊……ではなく、クラリッサです。霊っぽい寄り添い方だが。

(C)WUSTEFILMOST/WUSTEFILMGMBH/
MAGNOLIAFILMPRODUKTIONGMBH/ZDF/映画.comより

途中、色々な事を思い出したりしてうなされるハンナを
クラリッサは優しく抱きしめて眠るシーンもありますが
(この時ハンナの娘は立派に一人で眠ってる)
もしや同性愛関係の話に発展していくのか?と思いつつ、
やはり気になるところはこのハンナの記憶喪失具合
ここが事件の鍵だな!そう俺は思っていた時期があった!

ショック!自分は殺人犯でした!

実はハンナはこの島にいた少女時代、超極悪でした。
たった3人のヒエラルキーでトップに立ち
ヒエラルキー3人中2位のクラリッサと共謀して
謎の正方形のちっちゃい地下室に3位のマリアを閉じ込めた事が判明。

夜になったらマリアのところに戻って
「ケッケッケ、どうだい面白かったろい?助けてやってもいいぜ」
と引き上げようとするが、ロープが切れてマリアは落下。
どうやら死んだっぽいと思ったハンナとクラリッサは、
「うし、逃げっぞ!!」と全部なかった事に。

これらを当時黙って見逃していたマリアの兄がまず殺害され、
急激に犯人捜しのフェーズに移り、サスペンス度アップ!!最高!!

登場人物が少ないから犯人が二択くらいになっちゃいますが。

クラリッサ=マリア、これで幽霊系ホラー否定

そう、実はずっと一緒にいたクラリッサこそがマリア本人!
旅行に誘ってきたのも彼女だし、全ては仕組まれてたんですね。
当時、落下事故で死んだと思ったら生きていてなんとかその後助かったけど、
長時間暗闇の中で絶望を味わったマリアは精神崩壊。
その後は精神病院で過ごさないといけなくなり、
青春時代には夜勤スタッフに暴行され望まぬ妊娠までしてしまう。

そして晴れて外の世界に出れたので、復讐しようぜ!となったそう。

まずは本物のクラリッサを以前殺害して彼女に成りすます。
そっから見事ハンナが勤める病院に入院患者として潜入。
ハンナが運よくクラリッサという名前を憶えていたので、
そっからうまい具合に故郷まで誘導して
あとは自分に生まれた娘にマリアの亡霊のフリをさせて
ハンナを追い込んでやっぜ!!!!という話でした。
結構運の要素が強い

ちなみに、ハンナがマリアを一切覚えていなかった
というかなり重要っぽいポイントなんですけど、

ただ単に忘れてただけでした

これがちょっと……なんていうかなポイントでした。
まあ罪悪感から無理矢理記憶の中から消し去った、
という解釈が一番妥当なんだろうけど。

悪意は連鎖する(なんかホラーっぽいね)

終盤の展開としては、

マリアがかつて自分を見殺しにしたおじさんを殺害

マリアはその後、ハンナが殺したと証言する

ハンナとレアをかつて自分が入れられた穴にぶち込む!!
……からの、自分自身の手で後日助けてヒーローになる

ハンナはレアと穴で無理心中しようとした!
しかも人殺しサイコなんで精神病院へGO!!
なので、ヒーローの自分がハンナの娘は自分がもらう!!
(あれ、マリア自身の娘はどこ行った

という感じでした。

なんでか分からないけどハンナの証言は誰も信じてくれず
結局全て妄言扱いで精神病院行きになる事になっちゃったけど、
そんなに警察の捜査ってずさんなんでしょうかね。
おじさん死ぬ時、マリアが普通に斧で殺していたから
なんかしらこう、角度?とかで真相が明らかにならないのかしら。
レアも終盤でマリアに薬盛られたとか分かってた可能性あるし。

さて、そうこう言いながらも精神病院確定つまり
穴→精神病院コースという自ら辿った道を辿らせたマリアは、
次に誰かが身代わりになるまで解放はされないぜ?と言って去ります。

どういう意味かなーと思ったら、その後の自宅のシーンで
顔をめちゃくちゃ歪ませたレアのアップで終了!!
なるほど、病院で最後にハンナをハグしていたし、
レアは全て分かっていて着々とマリアへ復讐する事を考えているんだなと。
そしてそれが済めば、母は解放されるのだろう。
身代わりっていうのとは違うと思うけど、つまり復讐の連鎖って事だね。
とループしまくる数々の出来事で終わる見事なラストでした!!

まとめ

というわけで、なんでハンナはマリアを覚えていなかったんだという事とか
色々な事が運任せレベルなのにシナリオ通りに進んでいったっていう、
その部分に引っ掛かりがあったのと、あとはそうですね、
孤島が孤島過ぎてやばいのですが(もはや住民全員どう生活しているか謎レベル)
ファンタジーっぽいホラーみたいに始まって全て回収したところは
すごく評価されるべき点だと思いました。基本全部納得できる!

一番残念なのはあれかな、
主人公ハンナに一切同情出来ないっていう事ですかね。

幼少時代は典型的ないじめっ子みたいな振舞い方をするし、
レアがマリアに閉じ込められた時に助けてと頼んだハンナは、
「あれくらいの子は本当に無邪気なのよー!」
と自分の過去を言い訳するような言い方しか出来ないし、
ラストも激昂しているし、そもそも元凶だし……。

古今東西、いじめをした人物が大人になりそれ以上の罰を受ける、
という作品は多いのですが、ハンナはずっとなんかイライラしてるし
過去をスパッと忘れてるっていう部分もあるので特に同情なし、
という感じになってしまいました。
(いいところは娘のために身を張るくらい)

そんなハンナにまだ想いが残っていたのか、病院を去る時に
マリアは少女の頃の姿に戻ってすごく悲しそうな目で見つめるんですね。
ここが本当に切なかった。マリアはハンナを信じていたんだろうなと。

長く語りすぎました!!
序盤で語ったように、白を基調としたフォギーな空間だったり、
置いた魚を捌く女性など、どことなくファンタジー感も漂わせた、
それでいて100分できっちり起承転結があった良い作品でした!!

 

ブログ村及びBLOG RANKINGのランキングに参加中です!!

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です