映画【鉄コン筋クリート】蒼井優さんのあんしんあんしんを何年かに一度聞きたくなる(ネタバレ感想)

投稿者: | 2019年8月18日

鉄コン筋クリート


(C)2006 松本大洋/小学館、アニプレックス、アスミック・エース
Beyond C・電通、Tokyo MX/映画.comより

公開年:2006年
製作国:日本
原作:松本大洋
監督:マイケル・アリアス
エグゼクティブプロデューサー:
北川直樹、椎名保、亀井修、田中栄子
プロデューサー:田中栄子、鎌形英一
豊島雅郎、植田文郎
声の出演:二宮和也、蒼井優
伊勢谷友介、宮藤官九郎、他
レイティング:G

解説
93年から94年にかけて「ビッグスピリッツ」誌で連載された
松本大洋原作の人気漫画を「アニマトリックス」ほかハリウッドで
VFXスペシャリストとして活躍するマイケル・アリアス監督がアニメ映画化。
義理と人情の“宝町”を舞台に、縦横無尽に飛び回る2人の少年クロとシロの活躍を描く。
声の出演は、イーストウッド監督作「硫黄島からの手紙」で
海外デビューを果たした二宮和也と「フラガール」の蒼井優。
(映画.comより)

個人的な思い出から失礼します…。
昔、役者の養成所に通っていた頃、
演技レッスンの先生方の中では過去のご自身の経歴を盛る方もいらして、
なになにの2次オーディションまで行ったんだよ俺はぁ!
〇〇ちゃん、あ~ごめんごめん、あの俳優の〇〇〇〇の事ね、
いやー俺愛称でずっと呼んでたからさ!というくだりを何回もやる。
とか、そういう話をレッスンの時間中に何回も何回も聞かされる中で、
そういう経歴話を一切せず教えてくれる一番尊敬していた先生がある時に
「今度鉄コン筋クリートっていう作品にチョイ役で出るから、
作品はすごくいいからもし良かったら観てね」
とボソっと言っていたのを聞いて観たらすごく衝撃を受けた、
そんな思い出を10年以上前に感じたところから失礼しました!!

結末含むネタバレをしています、ご注意ください!

声優陣の素晴らしい演技

主役のクロを嵐の二宮さん、シロを蒼井優さんが演じられています。
演技力としては超Sクラスのお二方なのですが、
声優としても本職の方に一切引けを取らない素晴らしい演技力です。

というか、非常に珍しくキャラ全体的に俳優の方々が声を当ててます。
そこに一切の違和感はなく、どなたの演技も最高レベルでした。

二宮さんが演じるクロの、少年っぽさから闇落ちした後まで、
ぶっきらぼうな言葉のひとつひとつに感情がしっかり乗った感じ、
ああこの人はやっぱり知名度で選ばれた人じゃなくて
クロを演じられるのはこの人、で選ばれたんだろうなと終始実感。

そして蒼井さんのシロ。
まだ幼い少年が本当に演じているような幼い雰囲気から、
大切な人と引き離された絶望まで、本当に素晴らしい。
感情が爆発するシーンがいくつかありましたが、
本当にすごく圧倒されました。
軽く出てくるはずの「あんしんあんしん」というシーンが、
いくつかの状況によって意味合いが微妙に違うところも良い。

海外ではR15+らしい

松本大洋作品は海外人気が高いのですが、
この作品は海外ではR15+扱いだったそうです。

少年たちが加害者にも被害者にもなる暴力シーンや
ヤクザとの争いなど、作品のテーマとしては重い部分が多く、
年齢制限も分かるっちゃ分かる感じがします。

ただ、身寄りがない中で愛する街で必死に生きる2人。
その奥底までしっかり描いた作品というのも
この作品がここまで評価される要素の一つなんだと思います。

前半は動く!中盤はヒューマン。後半は混沌

登場人物は結構いるのですが、
それぞれのキャラ同士の絡みなどで個性がすごく出るので
中盤までに大体把握できます。
ヤクザ率が高い作品ですが、昔ながらのヤクザと新興ヤクザで
考え方の違いなども大きいのでそういうところも踏まえ、
群像劇のように観れて面白いです。

後半になると、主人公のクロとシロが引き離され、
心のバランスを崩し始めたクロが凶気の存在となり人狩りを始めます。
ヤクザを中心に狩るのですが、自分の悪口を言っていたモブ少年に対しても
笑いながら鉄パイプで頭を破壊する残虐なキャラに豹変してしまう。

ここまでがバランスの崩れ始めで他のキャラとの会話もあるのですが、
完全に崩れた後はシロを模したぬいぐるみに話しながら歩くという
まともじゃない精神状態になってしまい、見ていて非常に痛々しい。

シロも当初は年相応の子供として扱われるのですが、
クロが壊れた時期くらいにはおぞましい絵を描くようになったり、
恐ろしい心象風景がたくさん出てきたりと、唐突なくらいに
作品のテイストがガラっと変わって、見る側を引き付ける。

いやー本当にこの表現力の部分が素晴らしい。
息を飲むように見守ってしまいました。

まとめ

最後は、全てを終えて再び一緒にいられるようになった
クロとシロが海で泳ぐシーンで終了。
きっと、色々な事を乗り越えて普通に暮らせるようになったのか、
とこちらにポジティブなイメージを抱かせるラストなので
感動というよりすごい安心したのが本音です。
車で寝泊まりしていた2人が心配っていうところもあったので。

既に触れている通り映像もすごくいいし、
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの主題歌も含め、音楽ととてもいい!
同じ松本大洋作品の『ピンポン』のアニメ版もすごく良かったのだけど
勿論作品自体の魅力がそもそも大きいとは思いますが、
絵の綿密な描きこみが特徴的なところをアニメーションにする、
というのが見事に出来ているところもまた大きな魅力で!

という事でネタバレと言いつつもざっくりとした魅力だけになりましたが、
とにかく一度観るべきアニメ映画の1本だと思います!!

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