映画【鉄男】大概の事には驚かないから×4のこれでもかという死亡フラグ(ネタバレ感想)

投稿者: | 2019年8月5日

鉄男


(C)1989 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER/映画.comより

公開年:1989年
製作国:日本
監督:塚本晋也
脚本:塚本晋也
撮影:塚本晋也、不二稿京
美術:塚本晋也
出演:田口トモロヲ、不二稿京、叶岡伸、塚本晋也、石橋蓮司、他
レイティング:R15+

STORY
ある朝、サラリーマンが目を覚ますと、頬に金属のトゲのようなニキビができていた。
その男がプラットホームで電車を待っていると、隣のOL風の女が
金属で膨張した腕を振りかざして襲ってきた。
男は逃げたが、やがて自分の腕も金属化し、無意識のうちに女を殴り殺していた。
(映画.comより)

かつて公開当時に『カメラを止めるな!』を劇場に観に行き絶賛したインディー映画大好きな弟から、
かねてより観た方がいい、伝説のカルト作品だから、と言われた本作。
89年の作品ですが、70年代の邦画っぽいイメージが強い映画でした。

結末を含めたネタバレに触れています、ご注意ください!

グロというより、グチャグチャとかでキツい

R15+の作品なのでグロかエロが激しいのかと思いましたが、
ラブシーンも画的には特に過激ではありません。
じゃあグロか?というと、スプラッター描写的な感じよりは
ギチギチした鉄と肉体の危うさとか、肉体の痛い系がかなりきつかった。
映画が始まった途端、太腿の中に鉄を突き刺すシーン、白黒映像の中で溢れる血、
そこだけで僕は正直もうギブアップ寸前です。

そこからはスリラー展開もあり、主人公の変身もあり、
色々な要素が短い時間にガッツリと詰め込まれていきますが、
基本的にずっとグチャグチャな何かが画面にある、
抽象的な言い方ですがそんな感じです。

鉄だけに、BGMも鉄っぽい?

特殊造形だけでなく高く評価されているのがBGMです。
個人的にはTHE QEMISTSみたいな雰囲気の曲が印象的でした。
(うまくいえないけど、デジタルとアナログがすごく調和した感じのデジタルロック)
ほとんどの曲で打楽器が音の中でも特にフィーチャーされているんですよね。
ドンっていう音ではなく、ガン、とかカッカッ、とか、
なんか鉄で叩いているのか鉄を叩いているのか、という印象。
そこが作品のテーマに繋がっている感じがして、非常に良い。

伏線だったか!の終盤からのぶっ飛び展開

主人公は急にやたら鉄に身体を支配されてしまうのですが、
実はちょっと前に轢いてしまった男の怨念でなってしまったという事で。
序盤から車の妙なドアップだったり古いビデオの映像みたいな感じで
どこか野外で愛し合う主人公と彼女のシーンなどがぶつ切りであったのですが、
そこらへんが全部繋がっていたのか!と分かった瞬間はおお!となります。

だがその後、デビルマンのジンメンみたいな感じでそいつと合体してしまい、
巨大な鉄の塊になって世の中を錆びさせるという目標に突っ走る。

で、

終わり。

終盤のカット割りの連続と突然の新たな目標に驚きます。

好きな人はとことん好きだし、ダメな人はまず無理

レビューとかを読むと、大好きか大嫌いか、という風に
完全に評価が割れているのですが、それがよく分かる感じの作品です。

僕はあんまりインディーズ映画は観ないのですが、
限られた予算の中でCGを一切使わずに作品を作り上げた、
という部分や60分強に詰め込んだ起承転結、インパクトあるBGM、
数人しか出てこない俳優陣のまさしく狂気な演技、
そのあたりは好きな人には本当に最高なんだと思います。

ただ、もうグロいとかじゃなくて、全体的に
「グチャグチャ」という表現が似合う作品で、
(女性キャラもずっと汗をかいていたり、なんか夏に観たからなのか
こっちまですんごい暑くて息苦しい気持ちになりました)
その狭い箱のような世界で濃厚なストーリーが繰り広げられていくところ、
そこが受け入れられないとしんどい作品ではあるかなと思います。

個人的には、ぶっちゃけると観終わってしんどい気持ちがまず来ました。
とはいっても1千万円という映画としてはかなりの低予算で作った
これだけ挑戦的な作品が今もって高い評価を受けているというのは事実。
表現の爆発力というのを観たという意味では観て良かったと思ってます。

つまりまとめると…

良かった、良くなかった、というのではなく、
肌に合った、合わなかった、という評価になるかなと思っています。
以上です!!!

最後に……

どんどん鉄になっていく主人公の理性がまだ残っている中で
恋人から自身を遠ざけようとしますが、この恋人がまた結構クレイジーで

「大概の事には驚かないから」
を4回ほど言いながら(最後は言いかけでストップするけど)、
ドリルみたいなものがドアをバコ!!と破壊しているのを見ても
ドアをこじ開けて積極的に主人公に寄り添おうとします。

そしてこのセリフを連呼しながら主人公に近づく。
分かりやすい死亡フラグ!!!!
と思いきや、この後にこの2人が殺し合ったり、
殺し合う途中でまた性行為に及んだりしながら
まさかの5分くらいガッツリこのシーンが続くという。

これ死亡フラグ回避かなーと思ったのですが、
やっぱりダメでした。この一連のシーンは一番緊迫感があった!

あ、眼鏡の女性に追われる冒頭も結構怖かった!
つまり結構ずっと怖かった。

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